最近、思うように事業が成長していない…
余分な作業が増えて、一向に効率が上がらない…
社員のスキルが向上しない、人が育たない…
このようなお声をよく耳にします。仕事柄、毎日多くの経営者にお会いしますが、その悩みのほとんどは売上・人材・効率化です。社内の作業効率が上がり、社員のスキルもアップ、新規開拓がうまく行けば売上も上がる!ハズなのですが、一向にそうなっていない…のでしょうね。
私がご指導させていただく会社でも、課題はもっぱら作業効率化と人材育成です。管理者不在・利益率の低下が悩みのタネなのですが、人の育成や作業の見直しにばかり注力していると、本来最も優先するべき新規顧客の開拓が疎かになってしまいます。大変ですが、将来に向けた営業活動と、社内の改善は常に同時に行っていかなければなりません。
わかっちゃいるケド…ですよね。それではここで、少しだけ生々しい現場から離れてみましょう。
今、社内で頑張ってくれている社員はどのように採用し、どんな風に指導しましたか?
現在の社屋・工場は誰がイメージしてどのように出来上がりましたか?
今から10年前、現在の大口顧客とのお取引はありましたか?
何も無かった頃、一つ一つはとても大変な仕事だったと思いますが楽しかったはずです。どんな社員と一緒に会社を大きくして行こうか?どんな会社で事業を発展させて行こうか?どんなお客様と取引しようか?相手にしてもらえるかな?…そんな事を毎日ワクワクしながら考え、とにかく経営者ご自身が体を動かした時期があったのではないでしょうか?
例え数名規模の会社でも、その事業が10年も続くと妙に気持ちが安定してしまい、知らず知らず守りに入ってしまいます。気がつけば社内ばかりを見渡して、あそこがうまく行っていない、ここにムダがある、彼等がもっと働いてくれれば…と現状維持を阻害する要因ばかりが目についてしまうものです。また、慣れ親しんだ顧客や知り尽くした仕事ばかりと向き合っていては、経営者自身の開拓精神や営業力が錆びついてしまいます。
会社とは常に新しい顧客を求め、初めてお会いする人にも強烈な印象を与えられる営業力を持ち、安心してご紹介がいただけるような“信頼”というブランドを築き上げていかなければ成長はありません。そのためには何をすれば良いのか?を考えることが優先で、それを追求して行くことこそが売上増加・人材育成、ひいては作業の効率化にもつながるものです。
経営者の皆さま。最近、何枚の名刺交換をしましたか?何社の新規顧客を訪問しましたか?新規開拓は営業マンの仕事だと思っていませんか?皆さまの今日の新しい出会いは御社の将来を変えていく大切な第一歩なのです。会社を売り込み、事業を発展させ、未来をつくり上げていくのは皆さまの大切な役割なのですから。