「お願い営業や安売り競争からの脱却は、誰もが願いながら、なかなか出来ないことですよね。そんな困難なことにチャレンジされている志に感銘しました。」
先日、経営者が多く集まるパーティーで初めてお会いした方から、このようなお葉書を頂戴しました。こちらこそ、そのようなお言葉をいただいて深く感謝いたします・・・と、思わず葉書に向かってお辞儀をしたほどでしたが、本当に嬉しいお言葉でした。
コンサルタントという肩書で仕事をしていると、経営指導のプロと見られ、何でも知っていて何でも解決できる格好良い人!のように勘違いされがちですが、実は「脱!お願い営業」の看板を掲げて歩いている私自身、過去に誰にも負けないほどにお願い営業で苦しんできた経験があります。その経験の中から捻り出した私なりの手法はいつしか経営者の目にとまるようになり、教えて欲しいと言っていただけるようになって、それを体系化したのが現在の私の仕事ですが、先ほどの方がおっしゃる通り、誰もが願いながらもなかなか出来ずにいることに対して、
「社長様、ぜひ一緒に頑張って会社の体質改善をしましょう!」
と訴え、縁の下で支え続けることは並大抵の仕事ではありません。しかし、私には中小企業の経営者の皆さまのお役に立ちたいと強く願う理由があります。
私は以前、大手企業にも少しだけ勤めた事がありますが、長く営業を経験したのは中小企業でしたので、どの会社も大きな資本力は無く、人材は常に不足しており、売上を上げることに精一杯の毎日でした。しかし私が恵まれていたのは、法人向けの保険営業マンだったことで、実に多くの業種・業態を見ることができ、そして多くの経営者に対して営業をする機会があったということです。もちろん当時の本業は保険営業でしたから、契約をいただくことが一番の仕事でしたが、その過程で実に500人を超える経営者と面談し、経営についてたくさんのヒントを教えていただいた事は現在の私にとって大きな肥やしとなっています。仕事柄、過去に何百社の決算書も見てきましたが、自分の目で見て肌で感じたそれぞれの会社の雰囲気や経営者の考え方、社員の態度などが面白いほどに経営結果に反映していることもわかりました。長期に安定して利益を出している会社には必ずブランドがあり、その経営者もまた人を惹きつける魅力があってそれを上手に伝える術に長けていました。
中には残念ながら倒産や閉鎖に追い込まれた会社もあり、同時に経営の恐ろしさも学びましたが、今の私の仕事の原点は、そんな経営者の方々に対して少しでも役に立ちたいという想いなのです。
物が溢れ、情報もタダで手に入る時代に、価格ではない“強み”で勝負することは決して容易いことではありませんが、誰もが願う「脱!お願い営業」で、どこにも負けない付加価値と、誰もが見えるシンプルな仕組みで実現させてみませんか。