「安くすれば顧客は喜ぶんでしょ?」
こう言って値下げをしてしまう中小企業は少なくありません。ここ20年、大企業が率先して価格競争に力を入れ、中小企業もそれを追随。価格競争こそが企業努力だと考えられていました。
その結果がデフレ経済です。経済成長がないまま20年が過ぎ、経済だけでなく日本社会全体が停滞をしています。
停滞がこのまま続くと、中小企業の倒産件数は過去最高になるでしょう。起業する人も少なくなり、自分の意思を押し殺した生活を強いられることになります。
では、価格競争から脱し中小企業が生き残るには、何をすればいいでしょうか。今回は脱・価格競争についてお話していきましょう。
■価格競争の結果は業界全体の疲弊
バブル経済が崩壊し、日本はデフレ経済に陥ったことは皆さんご存知のことだと思います。このデフレ経済が生んだものは、価格競争です。記憶に強く残っているのは、牛丼やハンバーガーなどファストフードの低価格競争ではないでしょうか。300円もあれば満腹になりましたね。
この後のことも、皆さんは覚えておられるはずです。ファストフード業界全体が疲弊し、多くの店舗が閉鎖され経営規模が縮小されました。10年も経たないうちに、ファーストフードチェーン業界はかつての勢いを失います。
この理由は、一度価格を下げてしまうと値段を上げることが困難だからです。顧客がどうしても以前と比較し「高い」と感じてしまいます。顧客は損をすることを嫌いますから、こうなると避けて当然でしょう。
現在、大手ファーストフードチェーンは高級路線で巻き返しが叶いました。大手ならではの底力が、この路線変更を可能に。一方、中小のファーストフードチェーンは経営規模を縮小したままの企業がほとんどです。倒産してしまった企業もあります。
これは顧客にとっても良いことではありません。選択肢がなくなり、好みでなくても残っているものを購入せざるを得ません。これが最も深刻な価格競争の結果ともいえます。
■価格競争ではなく「価値」競争で活気が戻る
価格競争で中小企業は大企業に勝てません。挑むだけ無駄であり、敗戦は確実です。中小企業が生き残るには、企業の「価値」を顧客や見込み客にアピールしていくことが重要になってきます。価値競争ですね。
企業の「価値」とは、価格のように数字では表せるものではありません。どれだけ多くの人に共感をしてもらえるかが、企業の価値になってきます。その共感を生むのは、その企業ならではの「こだわり」です。
こだわりですから、同じものは二つとありません。同じような商品であったとしても、そこに至るまでの経緯が変わってきます。顧客は値段だけでなく、「経緯」というストーリーを選ぶようになるのです。
今までは「どれでも同じ」だった商品やサービスが、「こだわり」という付加価値により差別化。選ぶ楽しみを顧客に与えることにより、一企業だけでなく業界全体が活性化していくでしょう。業界全体が活性化していくと、新しい発想も生まれてきます。その新しい発想がまた新しい顧客を呼び、業績もどんどんと上がっていくでしょう。
思い出してください。価格競争が生み出したものは疲弊でした。一方、価値競争が生み出すものは新しい発想に業界の活性化、顧客の楽しみです。どちらを選ぶかは自明の理です。
■顧客目線を気にして「こだわり」をゆがめてはいけない
今後、中小企業はこだわりを価値にかえ、顧客に共感してもらうことが生き残る為の力になります。ここで間違ってはいけないのが、顧客に選ばれるために嘘の「こだわり」を創り出すことです。
それが顧客にばれた途端、情報化社会の現代では大炎上、つまりバッシングの嵐になってしまうでしょう。例えそれが地方中小企業であったとしても変わりありません。むしろ、反撃してこないと捉えられ、バッシングが加速する危険性すらあります。
旧時代なら、顧客に「多少の夢」を見てもらうのもサービスの一つだったでしょう。ですが、現代は情報化社会です。「多少の夢」はすぐに醒めてしまうもの。どこに綻びが見えているか分かりません。壁に耳あり障子に目ありは、現代の方が強いかも知れません。
何より、「こだわり」を偽ることにより、経営者自身の自己評価が下がってしまうのです。「自分なんかどうせ」と卑下し、考えがどんどんと縮こまっていく。そうなると、業績も伸び悩んでいきます。そりゃそうです。トップが縮こまっているんですから、下で働く人間が生き生きと働けるわけがありません。
企業価値を生み出すのは、経営者です。それを育てるのは社員です。その育てた商品を大切にするのが顧客。これを忘れないでください。
■こだわりは自分では見つけにくいけれど
企業のこだわりを価値にかえることが大切だとお分かりいただけたかと思います。しかし、この「こだわり」は見つけにくいもの。普段、何気なく行っていることが、実は他では行っていない大きなこだわりであるかも知れないからです。
これを見つけるには、私のような第三者であるコンサルタントに頼むのが確実です。もし、社内で行うなら、若い人や転職回数の多い人が意外な視点を持っている可能性があります。
絶対にしていけないのは、経営者一人が「こだわり」を見つけようとすること。多くの人に共感してもらう価値を見つけるのですから、独りよがりでは上手くいきません。
困った時は声をかけてください。私は必ずあなたの力になります。
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